「まいにちの台所」展の舞台裏  作家さんご紹介 上田裕之さん(鍛冶)

■お知らせ
企画展「まいにちの台所」準備のため、次の期間はお休みとなります。
4/19(火)~22(金) 展覧会準備につきお休み ※4/23(土)から営業します
申し訳ありませんがメールへの返信や電話対応もこの間はお休みとさせて頂きます。
お送り頂いたメールは受信されますが、メールチェックは営業再開後となります。
ご返信につきましてはメールを頂きました順に、4/23(土)以降にお返しして参りますのでご了承ください。
ご不便をおかけしますが、皆さまどうかどうかよろしくお願い致します。


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こんばんは。

引き続き、「まいにちの台所」展準備のため、お店はお休みとなっています。

出展の皆さんから作品も届き、お店の中は足の踏み場もないほどになっておりますが、

台所にあったら嬉しくなってしまうような道具たちがたくさんで、これはこれで嬉しい眺めです。

さて、続いてご紹介させて頂くのは「鍛冶工房上田」こと上田裕之さんと、

上田さんの鉄のフライパンなどです。

上田さんは鍛冶を生業とされている方です。
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鍛冶とは、金属を鍛錬してものづくりをすること。

武士のいた時代には刀鍛冶は栄えていましたし、鉄の農具などを作るのは野鍛冶。

ほかにも包丁鍛冶とか船鍛冶などいろいろ、つくるものの分野によって分かれていましたが、

近代になって工業化が進み、伝統的な技法を受け継ぐスタイルの鍛冶は

とても少なくなっていると言わざるを得ません。

上田さんはもともとはごく普通の勤め人だったそうなのですが、

そこからぐいっと乗り換えて、鍛冶の道に入ってきたというツワモノ。
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一人で工房を構え切り盛りしている上田さんは、

すらっとした体型で、いつも物静かな印象の方ですが、

内面での思考、アイディアの創出はすごくすごく豊かなのだろうと感じます。

上田さんが書かれているブログもとても面白くて、文章にも長けていらっしゃいます。個人的に大好きです。


そんな上田さんに素敵なフライパンとその類の道具各種、今回は届けて頂きました^^


もう最初に書きます。私が一番ほしいのはこれです、25cm丸底鍋(13,200円+税)。
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買おうと思っています。

お手紙によると、今回のお品たちは1.6mm厚の材で作ってくださったそうですが、

こちらの25cm丸底鍋のみ、1.2mmの材で作っており、

そのため軽く、火の通りも早く、特に炒める調理に向いた中華鍋のように使用して頂けます、

とありました。

ほしかったのです、中華鍋のようなちょっと深さのあるやつが。

柄を握って持ち上げ、揺すってみると、なるほど、見た目よりもずっと軽い。

これなら、揺すってかき混ぜたり、炒めたりするのにもちょうど良さそうです。

探している方、ぜひお見逃しなく。


次は両手パンです。こちらは21cmサイズ(12,800円+税)。
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夫に見せたら「すきやき鍋?それかパエリア?」と言われました。(まあそうか。。。)

21cmだと一人~二人くらいで囲むすきやきにはいけるかも。

ご家庭用のオーブンやオーブンレンジに入るサイズなので(我が家のオーブンには楽々入りました)

グラタンを作ったり、チキンをグリルしたりなど、オーブン料理に使って

それをそのまま食卓へ出しても楽しんでもらえると思います。
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単純に目玉焼きにソーセージ、ベーコンを焼いたのをそのまま食卓に出しても。

この鉄の肌合い、本当にいい味わいがありますね。

両手パンは調理道具の上、更に素敵なうつわのようにも使えるのがとっても魅力的ですよね。


さあ、最後は王道のフライパン各種です。
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23cm(13,400円+税)、26cm(14,200円+税)、28cm(15,800円+税)の3つのサイズ。

なんというシンプルな形。美しい佇まい。存在感。

これならば吊るして掛けておいて、ずっとずっと眺めていたくなります。

1.6mm厚の材を使っているので、最初に紹介した丸底鍋よりも少々重みはありますが、

それでも鉄のフライパンにしたら、かなり軽いほうに入るでしょう。

こちらのフライパンは「素材を動かさずにじっくりと火を通す「焼く」使い方に適している」と、

上田さんはブログに書かれています。

美味しいお肉をじっくり焼くのも良いでしょうし、

こんなフライパンでホットケーキを焼いたら、表面パリッと中ふんわりと、さぞ美味しそう・・・。
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フリーハンドの打ち出しだそうですので、形がそれぞれちょっとずつ違いますがそこもまたいいものです。

テフロン加工にはない、ジューっという音を立ててこんがり焼き目がつくところもたまりませんし、

素材の余分な水分もうまいこと飛んでいきます。

また、ちょっと深めなところも嬉しいです。

それに注ぎ口がついていますから、汁気のあるものの調理にもどうぞ、ということです。

注ぎ口は両側についているので、右利きの方でも左利きの方でもお使い頂くのに便利です。


鉄の調理道具は、最初はお手入れが面倒くさく感じる時もあるかもしれませんが、

使い込んで油がなじんでくれば、使い終わった後に毎回油を塗る必要もなくなってきます。

使った後は仕舞い込んでしまうと湿気がこもってしまうこともあるので、

出しておいて立てかけておくか吊るしておくと、錆びにくいですよ。


それに鉄のフライパンの類にしては、上田さんのお品たちはかなりリーズナブルなお値段。

これは本当に嬉しいありがたいこと!

素敵な一生ものの道具を手にして、大切に使う幸せをぜひ感じて頂ければ。



ここからは上田裕之さんを知ったきっかけなどについて。

上田さんは、百職でもずっとお付き合いさせて頂いている山梨在住の竹のカトラリー作家である

沖原紗耶さん(現在産休中)とご夫婦でいらっしゃいます。

分野は違うけれどもつくり手同士のご夫婦。

以前、沖原さんの工房にお邪魔した際、すごく使いやすそうな包丁を沖原さんに見せて頂きました。

その後移動して、彼女の作業場を拝見すると、とても感じの良い作業台がありました。

作業台は、木と鉄で造られたものでした。

鉄の脚やその他の部材の仕様はとても使いやすそうな構造で、その上雰囲気も本当に良く、

沖原さん曰く、

「さっきの包丁を作ってもらった上田さんという鍛冶の方に、このパーツなんかもお願いしたんですけど、

かなりディスカッションを重ねた上でやっと出来上がって。いいでしょ~、気に入っているんです」

と、心底満足そうな表情で話していらっしゃいました。

私も、いいなあーと羨ましがった記憶があります。

その包丁もですし、作業台は上田さんとの共作だったと後に知ることとなり、

ああなるほどな、とすとんと気持ちよく収まったような気持ちになりました。

ものづくりでもなんでもそうですけれど、一緒に高め合えたり、

補完できる間柄でいられる、というのはかけがえのないことだなあと思います。

その後、沖原さんから「富ヶ谷のルシァレさんで、鐵の道具 竹のカトラリー展という二人展をします」

というお知らせとDMを頂きました。

DMには沖原さんの竹のカトラリーいろいろと、

上田さんの包丁いろいろ、そしてフライパンの姿も描かれていて

「あ、包丁の人はフライパンもお作りなるんだ。見てみたいな」と心ひかれました。

その後、2014年に上田さんが堺の「灯しびとの集い」にご出展された折、

ブースに立ち寄らせてもらって見せて頂いた包丁が忘れられず、

あとから結局注文させて頂いたんですが、

これがまた本当に本当に使い心地抜群で。

料理が上手くなった気さえするのですよねー笑

大して料理自慢でもないので良い包丁を買うなんて「自分にはもったいない・・・」

なーんて思っていたのですが、

料理が上手くないからこそ、

使い心地良い包丁でなんてことのない野菜や魚、お肉などを切るのがもうとにかく気持ち良くて、

そしてスムーズに作業も捗り、そうなるとなんだか楽しくなるものなんですねえ。

あの時お願いして本当によかったと感謝しているくらいです。

今回、この展示を企画した時、まだご一緒にお仕事させてもらったことはないものの

上田さんのことが真っ先に思い浮かびました。

包丁の使い心地があまりにも良かったこと、まずそれが自分の中にとても強く印象を残していましたし、

そしていつかのDMに載っていたフライパンのことも、ずっと根強く残っていたのだと思います。

まいにちの台所で使う道具ということで、調理器具をお願いしてみたいと考えていました。

出展のご依頼をさせてもらって、ご了解頂いた時はそれはそれは嬉しかったものです。

そんなわけで今回は、憧れでもあった鉄のフライパンなどをメインにお願いしました。
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「鉄のフライパンは手入れが大変」「錆びさせちゃうかもしれないし」とご心配の方にこそ、

今回ぜひ見て頂ければと思います!

最初は扱いに手間がかかるように感じるでしょうけれども慣れてしまえばそれほど難しくはありません。

火の通りの良さ、熱持ちも良い鉄のフライパンは時短でお料理もできますし、

熱伝導の良さはやはり料理のお味に違いを感じてもらえるかと。

万が一錆びさせても、ちゃんと錆を落とせる方法もご伝授します!

初出展のご紹介ということもあって、今日はかなりのボリュームの文章になってしましたが、

読んでくださった方は本当にありがとうございます!
(次のご紹介からはもう少しテンポアップ&文章短めで参りますので・・・!)

どうかご来店の折には、上田裕之さんの鉄の道具たち、ぜひお手にとって見てくださいね^^


上田裕之(うえだ・ひろゆき)
略歴
1975年 神奈川県生まれ
2003年より鍛冶の基礎を学ぶ
2008年より金属工芸を学ぶ
2010年 独立
日々の暮らしに使う道具を制作している


※作業風景のお写真などは上田さんよりお借りしました。ありがとうございました!
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by kougeihyakushoku | 2016-04-20 20:49 | 企画展など | Comments(0)


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